CXOストーリー

スマートニュース「CSO(最高戦略責任者)」任宜が見据える果てなき夢 (第1話)

スマートニュース「CSO(最高戦略責任者)」任宜が見据える果てなき夢 (第1話)

「自分が圧倒的に成長できる環境に行きたい」「共感できるビジョンに向かって働きたい」「CxO・経営層を将来は目指したい」とベンチャー・スタートアップ転職に興味はあるものの、なんとなく不安を感じて一歩を踏み出せていない方も多いのではないでしょうか?

CAREEPOOLでは先駆者である「急成長スタートアップCxO」の方々へのインタビューを実施。大企業からスタートアップへ転職する際に気をつけるべきポイント、CxOに必要なスキルやマインドセット、スタートアップで働く醍醐味などについて紹介していきます。

今回はドリームインキュベータ(DI) 、DeNA Chinaを経て、ユニコーン企業として国内外で注目を集めるニュース閲覧アプリ「スマートニュース」のCSO(最高戦略責任者)任宜(にん・ぎ)氏に、目指すビジョン、キャリアで大切にしていることについて、DIの後輩でもある中山が聞きました(全3話)


Deprecated: wp_make_content_images_responsive の使用はバージョン 5.5.0 から非推奨になっています ! 代わりに wp_filter_content_tags() を使ってください。 in /home/dreamincubator7/public_html/careepool/wp-includes/functions.php on line 4773

波乱万丈なキャリアパスに一貫する壮大な「夢」

DI中山:任さんのキャリアパスは、DIの後輩である私をはじめ、多くの人の関心の的だと思います。これまで、どのような軸でキャリアを決定されてきましたか?

 

任:私は中国で生まれ、7歳の時に日本に来ました。

 

今となっては想像もできないと思いますが、当時の中国は配給制で食料を貰いにいくような世界。一方で、日本は当時から今とさほど変わらないほど豊かでした。日本の空港に着いた瞬間に、その格差に衝撃を受けたことを今でも覚えています。

 

逆を返すと、この30年間で中国はものすごく発展しましたが、日本は「失われた30年」と言われ、あまり変わっていない。私たち世代は、あまり日本の明るいニュースを見ていないですよね。

 

そんな原体験から「人生は才能や努力ではなく、生まれた場所で9割以上決まる」と感じました。そして、そんな世界は嫌だ、自分の世代で「国境という概念を薄くしたい」「生まれた場所に関わらず、人に与えられる機会を平等にしたい」と思うようになりました。

 

こういう話をすると「国が嫌いなのか?」とよく言われますが、そうではありません。この話が万人に共感されるとも思いません。

 

ただ、国境という概念を薄くすることで、世界中の人の機会が平等になる世界を後世に残したい、というのが私たち世代の使命だと思っているし、私自身の夢なのです。

 

 

 

任 宜(にん・ぎ)
スマートニュース株式会社取締役CSO(最高戦略責任者)
中国山西省生まれ。東京大学工学部でバイオテクノロジーを専攻し、2009年に修士課程を修了。卒業後はドリームインキュベータ(DI)で官公庁などのコンサルティング業務に従事した後、DI中国オフィスの立ち上げに参画。 その後、DeNAへ入社し2014年2月にDeNA ChinaのCEOに就任。同社を売上高140億円規模まで育てた。2019年5月、スマートニュースに入社し、取締役CSOに就任。

 

 

DI中山:「国境という概念を薄くする」というのは、また壮大なお話ですね。おっしゃった夢が、ご自身のキャリアにどのように結びついているのでしょうか?

 

任:私はベンチャー企業に携わることがしたいと思い、ベンチャー投資を積極的に行なっていたドリームインキュベータ(DI)に新卒で入社しました。しかし、入社した2009年はリーマンショック真っ只中。DIにおいてもベンチャー投資の機運は一気に冷え込んでいたタイミングでした。

 

そこで運良くDIの中国オフィス立ち上げメンバーになり、1年目から黒字化を達成するなど、様々な経験をさせていただいたのですが、やはりベンチャーがやりたいということでDeNA Chinaにうつりました。

 

 

DI中山:なぜDeNA Chinaを選ばれたのでしょうか?

 

当時の中国マーケットは、外資系ITサービスのほうが品質が良いにも関わらず、成功している外資系プレーヤーは存在していませんでした。「国境」があるせいで、その状況が生まれているのはすごく嫌だと思ったのです。

 

私は野球選手の野茂英雄さんをすごく尊敬しているのですが、彼がメジャーリーグに渡った後、なぜメジャーリーグに挑戦する選手が急に増えたかというと「野茂さんが先例を作ったから」です。野茂さんがメジャーリーグへ移籍を決めた当時は日本でいくら大エースであったとしても「メジャーで通用するわけがない」と言われていた時代です。誰も諦めて行かなかったところを、野茂さんが先例を作ったからこそ、今メジャーリーグで活躍する選手たちが生まれたと思います。

 

このことからわかるのは、結局人を動かすのは、「100のロジックよりも1つのファクト」だということです。

 

であれば、私が中国ITマーケットにおける野茂さんのような存在になろうと思いました。DeNA Chinaを中国で成功させ、先例をつくる。そうすることで後続が50社100社と生まれれば、国境を超え、大きなインパクトを残せると考えたのです。

 

 


Deprecated: wp_make_content_images_responsive の使用はバージョン 5.5.0 から非推奨になっています ! 代わりに wp_filter_content_tags() を使ってください。 in /home/dreamincubator7/public_html/careepool/wp-includes/functions.php on line 4773
世界No.1に向け、先例なき道をゆく

世界No.1に向け、先例なき道をゆく

DI中山:DeNA ChinaのCEOとして事業を立ち上げられたあと、スマートニュースにジョインされたのはなぜだったのでしょうか?

 

任:これも同じ理屈で、SmartNewsのMissionである「世界中の良質な情報を必要な人に送り届ける」は「国境という概念を薄くする」と言う自分の思いに合致するし、それを本気でやろうとしていると感じたからです。

 

現在のIT市場を見渡すと、米国や中国発の企業で世界No.1企業はたくさんあります。しかしながら、米国や中国はマザーマーケットが巨大なため、自国のマーケットを制すれば世界No.1にかなり近づくことができます。つまり「生まれた国」でほとんど勝負がついてしまっているのです。

 

スマートニュースは、本気で「日本発・グローバルで成功したIT企業」になろうとしています。日本という、自国マーケットがさほど大きくない企業でも世界No.1になれることが証明できれば、本当の意味で「Born Global」なマルチナショナルカンパニーが創れる。そして、後続企業に希望を与えられると考えました。

 

実はDeNA Chinaを辞めるときは9割以上、自分で起業しようと考えていたのですが、スマートニュースCEOの鈴木健に出会い、彼の本気で世界No.1のニュースアプリになろうとするある意味での「クレイジーさ」に惹かれてジョインを決意しました。

 

 

DI中山:スマートニュースは特に米国で急成長されており、ユニコーン企業の仲間入りも果たしました。そんな日本発のスタートアップはたしかに先例がありません。

 

任:実際、スマートニュースは日本企業とは思えないくらいグローバルなチームで運営されています。

 

取締役3人のうち私は中国人ですし、VP(Vice President)層も半分がアメリカ在住の非日本人です。グローバル一括でファンクション制を採用しており、例えばエンジニアリング担当VPの一人は中国人で、アメリカにいながら日本や中国も含めたすべてのカントリーのエンジニアリングを統括しています。

 

この1年で採用したエンジニアも、8割くらいが非日本人。エンジニアリング部門はドキュメントもほとんど英語ですし、ミーティングもかなりの割合が英語で、必要な時は社内で同時通訳がおります。真に多国籍なチームになっていますね。

 

 

DI中山:一般的にはカントリーマネージャーを各国において、それぞれの国にエンジニアリング機能部門を置く形が一般的かと思いますが、なぜそのような形をとっているのでしょうか?

 

任:日本のスタートアップだとほとんどありませんが、GoogleやFacebookなどのGlobalなTech Companyは弊社のようなFunction制になっていますよね。

 

もちろん広告営業などは現地チームが主導権を持っていますが、プラットフォームに関しては真の意味で「Born Global」に近い体制にしている。本気で世界No.1のニュースアプリを獲ろうと考えているからこそ、必然的に現在の体制になっているのだと思います。

 

日本発企業として、世界で勝つ。これを過去に成し遂げたIT企業はありません。私たちがそれを成し遂げることで、50社100社と後続が続き、世の中に大きなインパクトを生み出したいというのが私の想いです。

 

 

>第2話「世界を舞台に活躍するベンチャー経営者のマインドセットとは? スマートニュース CSO 任宜」に続く(6月下旬予定)

 

中山航介

筆者 : 

中山航介

上智大学経済学部卒業後、新卒でDI参画。大企業向けコンサルティングでの戦略策定、事業投資先への出向(データベース運用・分析)を経て、国内ベンチャー投資を担当。学生時代には、国内外スタートアップ、メガベンチャーでのインターンを数社経験。

中山航介

筆者 : 

中山航介

上智大学経済学部卒業後、新卒でDI参画。大企業向けコンサルティングでの戦略策定、事業投資先への出向(データベース運用・分析)を経て、国内ベンチャー投資を担当。学生時代には、国内外スタートアップ、メガベンチャーでのインターンを数社経験。